英語学習の全体観と学習方法
前書き
もともと私は英語が比較的好きで、いずれ国外の仕事がしたいと思っていました。まぁその割に別にネイティブなみにできるとかいう事はなく TOEIC も10年くらい前に取った 850 点が最高で「まぁいったんこれくらいでいいか」と思って終わりにしてしまっていました。
メールや文章で仕事をする分にはそれでも大して問題がないというか、文法の基礎があれば後は単語とイディオムだけなので調べれば分かってしまうのである意味何とかなってしまっていました。しかし、海外出張に行ったりする機会も増えてきた事で、口頭でのコミュニケーションがいかに難しいかをひしひしと感じる様になりました。先ず相手の言っている事を理解するのに非常に苦労する。何を言っているのか分からないとコンテキストに応じてアウトプットする事も非常に難しくなります。
よく「英語の映画とかテレビ番組を見るといいよ」とか言われますが、少なくとも私にはこれは全く効果がありませんでした。だって何言ってるか分からないんだから勉強になる訳がないですよね(笑)なので私はこの方法には懐疑的でした。とは言うものの、「じゃあどうすればいいのか」が分からず、ちょっと方針に困っていたというのが最近の状況でした。
まわりくどい文章になってしまいましたが、結局のところ、多分必要だったのは「正しい発音で自分が喋ること」と、「基礎表現と応用表現は違うと認識する事」だったのだと思います。今まさにこの方法を試しているところなのでまだこれが the best way なのかは分かりませんが、私の中では今の所この方法だろうと思っています。
以下、もう少しどういう事なのか詳しく書いてみたいと思います。
英語学習の全体観
まず、英語学習にはどういう要素があるのかについて考えてみたいと思います。大枠として、
- 文法
- 単語・イディオム
- 表現形式
- 文章
- 口頭
- 基礎表現
- 応用表現
があると思っています。
勉強法
上記の要素について、それぞれどういう勉強法があるのか、考えてみたいと思います。
文法
こんな事を言うとプロ英語erな方々からお叱りを受けそうなのですが、自分の印象だと文法に関しては高校までに習うもので日常やビジネスでのやり取りはほとんどすべてカバーできるのではないかと思っています。実際、「これどういう文法なのかサッパリ理解できない」という文章を見る事は本当に稀な気がしています(ないとは言わないけど)。
なので文法に関してはまず「高校までの文法の勉強を真面目にやる事」という事になると思いますが、あえてコツを言うとすれば常に品詞を明確にし、品詞ごとのルールに従って文章を組み立てるという事だと思います。とりあえずいったんここでは割愛したいと思います。
単語・イディオム
単語やイディオムに関しては、筋力トレーニングの様なものが必要だと思います。つまり、継続的に無理にでも続ける事だと思います。私はここについては少し甘かったというか、一応分からない単語はメモってはいたものの、それを無理やりにでも覚え込むという姿勢が足りなかったと反省しています。
「使わないものは覚えても無駄」論者の方がいるのは承知で、本当に必要なものは頻度が多いのでいつしか覚えるという考え方も一理ある様には思います。それでもやっぱり覚えているとサクッと理解できる頻度が上がっていきますし、日本で生活している以上はどうしても英語に触れる機会は限られてくるので、無理やりにでも覚えていたほうがいい様に思います。私はどうやっているかと言うと、分からなかった単語はすべて Weblio の単語帳に登録しています。そして後日、200単語区切りですべてを暗記できるまでアプリで練習しています。正直バグも多いしあまり使い勝手がいいアプリではないのですが、いい代替手段を知らないのでこうしています。何かいいものがあれば教えて下さい。
表現形式
表現形式は大きく2つ文章表現と口頭表現があり、口頭表現にはそれぞれ基礎表現と応用表現がある、と書きました。表現形式について意識しなければいけないのは、ぞれぞれほぼ独立と言っていいほどの違いがあるという事です。よく言われる事ですが、文章における英語ができる様になったところで口頭のコミュニケーションはほとんどできる様にはなりません。「ほとんど」と付けたのは、まぁ言うてもほんの少しはできるくらいにはなるというイメージです。旅行でちょこっと使うくらいだったらできる様になるという様な感じです。
しかし、目指すところはネイティブの人とほぼ齟齬がないレベルで会話をし、ビジネスで活かしていく事です。そういうレベルでできる様になるには、上記分類で言うところの「応用表現」ができる様にならなければなりません。
基礎表現と応用表現の違いは何なの?という疑問があると思います。ここでは単語それぞれの本来の発音をそのまま使う表現形式を「基礎表現」と呼んでいます。例えば I don’t blame her. という文があったとして(文に深い意味はありません)、これを「アイドントブレイムハー」(本当はこんな発音ではないですが)と発音するのが基礎表現で、「アイドンブレイマー」」(これも本当はもっと違う音ですが)の様に発音するのが応用表現です。
応用表現は教科書通りの発音ではなく、以下の様な変換が行われた発音です。
- t を発音しない
- h を発音しない
- 子音 + 母音は結合する
ネイティブの会話ではこの様な変換が行われた発音がむしろ基本であり、これが聞ける様にならないと会話はできる様にならない、と認識した方がよいと思います。日本の英語教育は文章表現とそれをそのまま基礎表現に持ってきたレベルの発音・リスニングが最終到達地点であり、応用表現についてはほとんど触れていないと思います。これが、日本人が英語を勉強しても英語を聞いたり話したりできる様にならない理由だと私は思います。文部科学省の人にはこの辺をきちんと教育に活かして欲しいですね。
話が逸れましたが、基礎表現、応用表現、それぞれ以下の様な勉強法があると思います。なおこれは個人の意見なので、ご了承ください。
- 基礎表現
- ELSA を使う
- 応用表現
- 様々な動画などで勉強し、応用表現を「自分で言える」様になる
ELSA を使う
ELSA Speak というのは、基礎表現を徹底的に鍛える事ができる発音練習アプリです。いわゆる R と L の違いなど、言ってみれば「できて当たり前」な発音ですが、逆にこれができないと応用表現以前の問題になってしまいます。
私も当初は「これは簡単すぎてあまり意味はなさそうだなぁ」と思っていたのですが、いやいや。いやいや(笑)いくつも引っかかっていますし、全然できていませんでした。このアプリは自分の弱いフィールドにフォーカスしてレッスンを組み立ててくれたりするので、非常によくできていると思います。まだバグもある様ですが、その辺を鑑みてもやる価値は十分にあるでしょう。
応用表現を「自分で言える」様になる
応用表現に関してはまだ自分も確固たる方法論は見つけられていないのですが、一つ言えるのは 「自分で言える様になる」 事が大事だという事です。
私は応用表現の英語を聞くのが本当に苦手で、テレビを見たり映画を見たりしましたが本当にどうやったら改善するのか皆目見当もつかず困っていました。しかし、たまたま YouTube でいくつかの英語に関する動画を見ていたところ、ほぼ皆さん共通して説明していたのが「自分で発音できないものは聞こえる訳がない」という理論でした。これを聞いて「ハッ」とさせられました。確かに自分は「聞く」練習はしていましたが、「自分で応用表現で発音する」という練習はほとんどしていなかったからです。
そのうち包括的な説明ができるレベルになりたいなと思っていますが、今のところまだ応用表現の全体像が掴めていないので個別の動画を見て全体像を掴んでいるところです。以下のチャンネルなどが参考になると思います。
おわりに
という訳で、今後私は応用表現と単語の拡充にフォーカスを置いて英語を勉強していきたいと思います。2020年、新たな目標が見つかって非常に嬉しいです。頑張っていきます。うまくいくかは分かりませんが、少なくとも今はこの方針でやってみます。続報をお楽しみに。